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WWDC 2014

WWDC 2014 の基調講演を見て感じたこと

2014/06/03 Tomohiro Kumagai

WWDC 2014 の基調講演をストリーミングで拝見して、思ったことを記してみます。

まず、WWDC 2014 が始まる前に WWDC 2014 を予想してみる で記した予想は見事に全滅し、いや、まだそうとは言い切れないですけど、まさかひっそり iWatch が登場していたりとかはさすがにないでしょう。

今回の WWDC 2014 では新機種の発表はなくて、OS を利用する側の使い勝手の大幅向上と、アプリ制作側の可能性の大幅な向上、この 2 点が大きな発表内容だったように感じます。

OS を利用する側の使い勝手の大幅な向上

OS X と iOS の強力な連携が、今回のメインテーマな印象でした。

たしかに凄い機能なのですけれど、ここまでの連携が果たしてどれだけ必要になるのだろうとも思えました。

iPad でメールを書いていて、やっぱり Mac で書きたいなとか、Mac で編集していたファイルを iPad で見たいとか、あくまでも自分は 3 年間で数回くらいしかなかったように思います。Mac で用意したデータを iPad で持ち出したいようなときはありましたけど、そのような場合は Dropbox で十分簡単に実現できますし。

こうやって標準機能として出来るようになることで、使い方が変わるでしょうか。

 

iOS 8 も、ライフログとか iCloud とか、機能面での大幅な強化が図られたようですけど、それにはあまり興味が湧かなくて。

いちばん目を引いたのは OS X Yosemite の美しさでした。iOS 7 を引き継ぐ感じのデザインですけど、これがうまく OS X にマッチしているように思えました。他にもタブ機能の強化なども挙げられてましたけど、それについてはそれほど魅力は感じませんでした。

そんな iOS 8 や OS X Yosemite は、秋にリリース予定で、今日から開発者向けにベータ版が提供されるとのことです。

 

他に興味があるとしたら、アプリを検証用に配布する基盤の TestFlight でしょうか。

iOS に標準搭載されることで、それと Xcode との連携周りが気になります。

他にも Touch ID API, Camera API, PhotoKit, HealthKit, HomeKit, CloudKit, SpriteKit, SceneKit, Metal による画像処理基盤の置き換えなど、さまざまな可能性の広がる機能強化が図られるそうで、iPhone がこれからどんどん多様な進化を遂げていくかもしれませんね。

標準アプリの機能強化もそうですし、これらの API の幅広い強化で、もしかするとひとりひとりが全然違う iOS デバイスの使い方をする日も近いのかもしれません。

アプリ制作側の可能性の大幅な向上

先ほど触れた API の機能強化もそうなのですけど、今回の WWDC では、プログラミングをする側の根幹に関わる部分でも、強烈な変化が発表されました。

上では敢えて「可能性の向上」と表現しましたけれど、本当に向上するかは未知数かもしれません。

とにかく注意を引いたのは "Objective-C without the C" というフレーズでした。新しい Swift という言語が颯爽と登場し、まさに度肝を抜かれた心地でした。あくまでも個人的に「これからは Objective-C++11 だ!」と思っていたところだったので "without C" はなおさら衝撃的です。

 

興味はとりあえず、この Swift です。

言語仕様については既に "Swift - Apple Developer" で概要が公開されていて、そこから iBook Store で "The Swift Programming Language" をダウンロードできるようになっているので、まずはここから雰囲気を掴んで行くことになるのでしょう。

印象としては、従来の Objective-C と比べてシンプルに素早くコーディングできそうです。

気になる点としては、従来の Objective-C や C, C++ とこれらが混在できるのか、どうやって連携をとれるかですね。従前の Objective-C の強みとしては、C や C++ の資産をそのまま生かせることにあると思うので、それができなかったとすると、言語がいくら簡単になっても、出来ることも同時に狭まってしまいかねません。

Objective-C++ のように混在できれば魅力ですし、そうでなくても独自に実装した Objective-C クラスを Swift で呼び出すことができれば、根本になる処理を Objective-C で書いて、UI 制御周りを Swift で記述するなどの棲み分けも出来るところでしょうから、やはり言語間の連携の可否はとても気になるところです。まずはそこから勉強ですね。

 

Xcode の新機能も気になりました。

ただ、記載したソースコードがリアルタイムにプレビューされたり、即座に実行結果が表示されて、どれほど価値があるかはまだ見えないところです。基調講演で紹介されていたコーディング中に変数内の画像が見られることが、果たしてどれだけ助けになるのか、この辺りも体験してみないと分からなそうです。

WWDC 2014 基調講演の印象

今回は新しいデバイスの発表がありませんでしたけど、ソフトウェア周りの機能強化からして、今後続々と発表されて行きそうな予感もします。

ともあれ、基調講演全体で見て、前半はブロガーを含めた一般利用者が喜びそうな内容で、後半はプログラマーが喜びそうな内容で、さまざまな方面の人が楽しめる内容にも思えました。プログラマーの人で最初は眠そうにしていたところ、Swift の登場に一瞬で目覚めた人も多かったことでしょう。

Apple はいつも強烈な爆弾をいつも投下してくれますね。これが開発者にとって吉と出るか凶と出るか、恐ろしくもあり楽しくもあるところです。ツイッターを眺める限りでは、なんだかんだでけっこうみんな楽しそうにしていて、これはきっと明るい話題になりそうですね。


 

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